風力発電

更新日:2017年11月16日

再生可能エネルギーとして期待されている発電方法です。日本では2010年代に入ってから本格的に注目されるようになりましたが、世界と比べると普及率や発電総量などの面で後れを取っています。

21世紀に入ってから世界的に風力発電の導入が進み始めていて、これから数十年間は右肩上がりで延びていくと予想されています。

仕組み

風力発電の仕組み

こちらのイラストの通り、自然に吹いている風を利用して風車(ブレード)を回し、その回す力によって発電機を動かすという仕組みです。風車は風の力を効率的に利用できるような形となっていて、いくつかの異なる形のものが実用化されています。
(イラスト出典:東芝 電力システム社

主な設備

  • ブレード
    風車の羽となる部分です。風を受けることでくるくると回転します。

  • ローター軸
    ブレードの回転軸です。ローターシャフトとも呼ばれます。

  • ナセル
    発電機を始めとした後述のような様々な設備が入っている格納ボックスです。

  • 増速機
    ローター軸から伝わった回転数を、発電機が必要とする回転数まで上げるための装置です。ギア(歯車)を利用して回転数を上げます。

  • 発電機軸
    増速機で増やした回転を発電機に伝える装置です。

  • 発電機
    回転エネルギーを利用して発電を行うための装置です。

  • タワー
    ブレードやナセルを支えている主軸の部分です。風車を花に例えると、ブレードは花そのものに、タワーは茎に当たります。

使用する燃料

風力発電では風のエネルギーを利用して発電を行うため、石油やガスなどといったいかなる燃料も必要ありません。

種類

風車には「水平軸風車」と「垂直軸風車」があります。それぞれ複数のタイプがありますが、文字で解説するよりも画像を見て頂いた方が分かりやすいので、以下に画像を掲載します。(イラスト出典:財団法人 新エネルギー財団

水平軸風車のイラスト

垂直軸風車のイラスト

  • ~~水平軸風車~~
  • 多翼型
  • プロペラ型
  • オランダ型
  • セイルウイング型
  • ~~垂直軸風車~~
  • ダリウス型
  • サボニウス型
  • ジャイロミル型
  • クロスフロー型

メリット

  • 島国である日本では風がよく吹く
  • 風という再生可能エネルギーを使って発電する
  • 燃料を使わないため、発電コストが比較的安い
  • 陸上のみならず海上にも設置することができる
  • 小型のものであれば、大都市にも設置することができる

デメリット

  • 台風や落雷によって故障することがある
  • 風が吹かないと発電できないため、天候の影響を受けやすい
  • 人間への被害(騒音)や鳥への被害(風車に衝突)などが発生する可能性がある

賛成意見

●●風力発電は自然エネルギーを使う発電なので賛成です。風力発電所の施設を作るのはそれなりの費用が掛かりますが、電気を作るのは風力エネルギーなので、化石燃料を使う火力発電よりコストが抑えられると思います。資源の枯渇の心配もありません。

野鳥がぶつかる恐れや、超音波で体を壊す人がいるという懸念もありますが、福島県の原子力発電所の事故の様に、一度事故を起こすと大変な事態が起きたりすることはありません。

また、原子力発電や火力発電の様な、燃料を使用する為のコストに無縁な風力発電は今の日本には適している発電だと思います。

北海道の苫前の風力発電所を見たことがありますが、日本海の人が殆ど住んでいない場所にあり、近くから見ると、とても大きな施設で壮大でした。冬の季節風が強い地域で風力発電には適している場所だと思います。

この様な、人の余り住んでいない海沿いや海の上に風力発電所があれば、野鳥の衝突は避けられませんが、人には余り迷惑をかけずにすむと思います。

●●風力発電は環境に優しい発電であることから大賛成です。

今、私たちは電気なしでは生活できません。しかし、地球の資源を使い切ろうとし、環境を破壊し続けている私たちは、そろそろ本格的に見直さないといけないと思います。電気を使うことを止められないのであれば、せめてこれ以上環境を破壊しないようにしなくては。

周りに障害物がなく、風がよく吹く場所。日本には山々が多いのだから、そこに設置すればいいのではないでしょうか。戦後に植林され、そのまま間伐もされずに放置されてしまった山頂の木を切れば、設置場所も確保できます。また、山の上に設置することで、風力発電に起こる騒音の問題も解決できます。

風力発電だけで、全ての電力をまかなうことは難しいかもしれません。それでも、少しでも風力発電の割合を増やすことで、地球や環境に優しい未来を、そして、それは私達生物にとっても優しい未来を築けるのではないかと考えます。

●●日本列島は冬は季節風が吹き、夏は南風が吹きます。細長い国なので風はよく吹き通ります。こんな国だからこそ、風力発電は考えられる最高の発電だと思います。

現在は山の上や、海岸線で大きな羽根を回して風力発電が行われています。しかし、まだ本格的ではありません。羽根が回る際の騒音など、クリアしなければならない問題が多いのです。

でも、日本人なら必ず解決出来ます。あんな大きな羽根が必要ないかもしれません。風力発電を制する国が世界をリードする国だといっても過言ではありません。

日本の技術と知恵で、誰も考えつかなかった風力発電を実現すれば、国内はもちろん、世界中に風力発電が広まります。事故が起きると収束させることの出来ない原発なんて要らなくなります。

そして、経済的にもいいと思います。初期投資だけで運営コストはそんなに高くないと思います。それで電気料金が下がれば国民は喜び、企業は生産工場などの投資もしやすくなります。こんな素晴らしい風力発電を早く一般的に実現してもらいたいものです。

反対意見

●●風力発電は最近注目されている発電方法の一つですが、私は風力発電にはとても反対しています。

まずは、風力というのは自然を相手にして得られるものです。当然、風が吹かない日もある事でしょう。そんな時は発電を全くしないただの風車になってしまいます。毎日コンスタントに発電すると思っている方もいると思いますが、実際には風が吹かない日もあるという事です。

それと野鳥です。風力発電の風車に野鳥がぶつかって死んでしまうという事故が多発していると聞きます。風力発電の設置場所は海辺などが多く、数多くの水鳥たちが住んでいる環境です。そんなところに風力発電の為に大きな風車を設置することはナンセンスではないかと思います。

原子力発電を嫌う現代ですが、他の発電に頼っていては日本の電力すべてをまかなう事は不可能ではないでしょうか。

風力発電以外も太陽光発電であったり、火力発電であったりと原子力以外の発電方法を取り入れようとしている日本ですが、何かを犠牲にしていることを皆さんも理解してもらいたいと思います。

●●風力発電は一般にクリーンエネルギーの1つといわれ、環境に優しいというイメージがあります。しかし、風力発電は本当に環境に優しいのでしょうか。

風力発電の視覚的な一般的なイメージはおそらく、真っ白な発電機がいくつかくるくると羽を回しており、上には青空が広がっていて、とてもクリーンで優雅にすら思うようなものだと思います。

原発と違ってとても環境を汚すというイメージはありません。「げんぱつ」と「ふうりょく」という読み方も、濁点の有無という違いがあり、これは言語学、音声学的な観点からも濁点のない方がクリーンに聞こえます。

しかし、実際の風力発電事業では、風車は山の尾根に建てられることが多く、そこに運ぶために山に道をつくり、山の環境を破壊して建てられます。その結果、思わぬ土砂災害に襲われる危険性があります。

建てたあとのイメージはいいかもしれませんが、建てるプロセスで自然を破壊しているのです。それでも得られるエネルギーは原発の500分の1です。しかもフル稼働しているわけではありません。これを建てることになんの意味があるのでしょうか。

●●風力発電は日本では難しいと思います。問題なのは場所です。風が吹いている土地を探さなければならないからです。日本は平地というのはそこまで多くなく、継続的に風が吹いている土地を探すのは決して容易では無いでしょう。

条件に当てはまるような土地があったとしても平地ですので、街やらなんやらと、すでに利用されている可能性の方が高いと言えるでしょう。風力発電においては土地というのが重要で、どこでもいいわけでは無いので、その土地の値段が割高であったらどうしても導入のコストがかかるでしょう。

また、風力発電は風が強ければいいというものではなく、台風などの強風では使用できません。あまりに強風だと損傷してしまいますし、かといってあまりに風が弱かったり吹かなかったりしても意味がありません。

原子力発電のように大量の電力を産む発電方法ではありませんから、設置する場所というのが非常に重要になってくるわけです。

近年では地震や台風というような災害も増えるなか、設置したところで発電機がそういった災害で壊れないという保証もないので、違った発電方法の方が日本には向いていると思います。

関連性の高いエネルギー

風力発電所一覧

あまり数がないように感じられる風力発電所ですが、実は意外なところに風車が設けられていたりします。また、複数の風車を用いている規模の大きな発電所は「ウインドファーム」と呼ばれています。

なお、姉妹サイトである「DoCoJapan(ドコジャパン)」では、ウインドファームを始めとした全国各地の風力発電所をご紹介しています。