種類

更新日:2017年11月16日

テレビや新聞などのメディアで紹介される際には「燃料電池」と一言で表記されることがほとんどですが、実は燃料電池にも複数の種類があります。

いずれも基本的な概念や仕組みは変わらず、使用する電解質によって分類されています。当ページでは、最初に比較表を用いて一覧でご紹介し、その後に簡単な解説を加えています。

比較表

比較項目 固体高分子形(PEFC) リン酸形(PAFC) 溶融炭酸塩形(MCFC) 固体酸化物形(SOFC)
電解質 高分子電解質膜 リン酸 炭酸塩 セラミックス
作動気体 水素 水素 水素
一酸化炭素
水素
一酸化炭素
作動温度 常温~90℃ 150~200℃ 650~700℃ 750~1,000℃
発電効率 30~40% 35~42% 45~60% 45~65%
開発状況 実用化 実用化 研究開発段階 研究開発段階
主な用途 家庭用
携帯機器用
燃料電池車用
工業用
産業用
工業用
分散電源用
工業用
分散電源用

主な特徴

固体高分子形燃料電池(PEFC)

電解質に高分子電解質膜(陽イオン交換膜)を用いているタイプです。小型化と軽量化が可能であることから、家庭用燃料電池エネファーム燃料電池自動車などに用いられています。

作動温度が低いことや起動が速いなどといったメリットがある一方、他の種類の燃料電池と比べると発電効率は低めとなっています。

リン酸形燃料電池(PAFC)

電解質にリン酸を用いているタイプです。最も古くから研究が進められていたため、前述のPEFCと同様に、既に実用化されています。

PEFCよりも発電効率は高いものの、作動温度も高めとなっています。商業用や産業用の比較的規模の大きなコージェネレーションシステムに採用されていることが多いです。

溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)

電解質に炭酸リチウムや炭酸カリウムなどといった炭酸塩を用いているタイプです。作動温度は高いですが、その代わり発電効率も高くなっています。家庭用として使うことはできませんが、分散電源として活用できるよう実証研究が進められています。

固体酸化物形燃料電池(SOFC)

電解質に安定化ジルコニアやランタンなどといったイオン伝導性セラミックスを用いているタイプです。MCFCよりも更に高温で作動する高効率の燃料電池となっています。

こちらもまだ研究段階ですが、小型のものであれば既にENEOSがエネファーム(Type S)に搭載しています。