日産

日産の燃料電池自動車(FCV)をご紹介しているページです。世界的自動車メーカーである日産は、トヨタやホンダと並んで日本を代表する企業の一つです。ヨーロッパ最大級の自動車メーカーであるルノーが日産の大株主で、逆に日産もルノーの大株主であることから、技術面や販売面での提携関係が深くなっています。

公式サイトの解説

日産の公式サイトでは環境への取り組みが詳しく紹介されていて、その中の一項目として「ゼロ・エミッションモビリティの推進」というものがあります。ゼロ・エミッションモビリティとは走行時に二酸化炭素を排出しない自動車のことで、こちらに燃料電池自動車が含まれています。

また、全く別の項目となりますが「将来技術」という項目でも、燃料電池についての解説がされています。こちらは主に燃料電池スタックの解説となっていて、高出力化や小型化の技術などといった専門的な内容を扱っています。

TeRRA(テラ)

TeRRAの外観


X-TRAIL(エクストレイル)

X-TRAILの外観
(当ページの写真の出典:日産自動車公式サイト

研究開発の歴史

日産が燃料電池の研究開発を始めたのは1996年のことです。FCEVの技術開発を始めてから3年後の1999年5月には「ルネッサ」と呼ばれるメタノール改質式燃料電池自動車を開発し、走行試験を始めました。

なお、FCEVとはFuel Cell Electric Vehicleの略で、日本語では「燃料電池電気自動車」や「燃料電池ハイブリッドカー」などと略されることもありますが、基本的には世間一般で言われている燃料電池自動車のことを指します。

2001年~

日産の燃料電池開発において非常に大きなポイントとなったのが2001年です。前年の2000年3月にアメリカでCalifornia Fuel Cell Partnership(カリフォルニア燃料電池パートナーシップ)に参加したことも布石となり、2001年4月には投資総額850億円にも及ぶプロジェクトをルノーと共に立ち上げました。

「高圧水素式XTERRA」という車両を用いて、アメリカのカリフォルニア州サクラメントを中心として公道走行実験が開始されたのも、ちょうどこの頃です。

2002年の12月には、国土交通大臣認定を取得した「高圧水素式X-TRAIL 02年モデル」という車両を用いて、日本でも公道走行実験が開始されました。

翌2003年12月には「高圧水素式X-TRAIL 03年モデル」が誕生し、FCEVの初めてのリース販売をスタートしました。2004年3月にはガソリンスタンドでお馴染みのコスモ石油に、4月には神奈川県と横浜市に、それぞれ納車しています。

2005年~

2005年12月になると、70MPa高圧水素容器を搭載した「X-TRAIL 05年モデル」が登場します。03年モデルの改良型で、70MPa高圧水素容器を搭載しているだけではなく、燃料電池スタックも日産が自社開発したものを使っています。なお、こちらの05年モデルは、2006年2月にカナダの公道で走行実験が開始されました。

2007年には「ハイヤー仕様 X-TRAIL」が誕生します。次の画像がこちらのものとなります。05年モデルを元にハイヤー仕様にされたこちらの車両は、世界で初めてハイヤー営業に使用された燃料電池車となっています。

ハイヤー仕様 X-TRAIL
X-TRAILの外観

2008年には、05年モデルに搭載していた燃料電池スタックの2.5倍の出力密度を誇る次世代型燃料電池スタックの開発に成功します。単純に出力密度だけが優れているというわけではなく、白金使用量と部品種類数が4分の1になったほか、スタックコストも6分の1まで低減されました。なお、数値はいずれも05年モデル比です。

2012年~

そして、2012年に開催されたパリモーターショーで公開されたのが「TeRRA」です。当ページの最初に登場している画像がTeRRAのものとなります。SUVとFCEVという日産の強みを掛け合わせて作られたコンセプトカーとなっています。

またTeRRAには、日産製電気自動車(EV)の代表的存在である「リーフ」に使用されているシステムが導入されているという特徴もあります。もちろん搭載されている燃料電池は前述の最新タイプのものです。

TeRRA(テラ)
TeRRAの外観

2013年1月には、ルノー(仏)・ダイムラー(独)・フォード(米)という世界的自動車メーカーらと、燃料電池システムを共同開発するという発表もされました。各社とも燃料電池の研究開発を長年続けてきたという素地があるため、量産型燃料電池自動車を早ければ2017年に発売することができるとのことです。